八戸市内の建具屋さんが造った欄間の「組子」です。
「組子」とは
細く挽き割った木を釘などを使わずに組み合わせたもので
障子や欄間などに使われます。
こういった組子を造れる職人さんも今では絶滅危惧種と言っても過言ではないほど少なくなっているようです。
伝統的技術を見て、多くの人は素晴らしいと思い、残さなくては、と思う反面
現実的な経済性や合理性を追求する流れには、なかなか太刀打ちできないのが現状だと思います。
建具職人さんから聞いた話では、組子の歴史は平安時代までも遡ると言われており
千数百年も日本の技術として継承されてきました。
それが、ここ数年~数十年のうちに「経済的じゃないから」「合理的じゃないから」「儲からないから」「跡継ぎがいないから」
などの理由で、大事な伝統技術が廃れていくことは非常に悲しいことだと思います。
組子に限らず、多くの伝統的技術や伝統芸能にもあることだと思いますが
そのままの形では時代に合わないのあれば、現代にフィットする形にマイナーチェンジをして
多く使われるようにすることも考えられればとも思います。
まだ、絶滅「危惧」なだけで、絶滅せず残っているうちに、また見直されて継承されてほしいものです。